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金正敏展「器夢」(2010.9.28~10.3)を終えて
金正敏展「器夢」(2010.9.28~10.3)を終えて

展示作品
室内展示作品

Water drawing
Water drawing
『水を落としながらご自由にドローイングしてください。
しばらくするとあなたが描いたドローイングは消えてしまいます。
目に見えないからと言って
意味がないわけではありません。
目に見えるからと言って
所有できるわけでもありません。
全ては生まれ、消えていきます。』
のコメントと大きい注射器と水を準備して、鑑賞者参加型のインスタレーションです。

芽生え
ヒマワリの種でしょうか。上に双葉が伸び、下にひげ根が伸び植物の生命力を鮮明に観察できます。私は器に生き物が宿っているように感じたのですが、金さんの制作意図は違って「小さいけれど、焼かないことで、まるで生き物のようにみえる。形は器だけれども、使うための器ではなく、器自身が生き物として存在している」そうです。

水滴
アクリルケース壁面に着いた水滴から、生き物としての呼吸を見ることができます。

庭展示
庭の作品展示
椅子に座って耳を澄ますと静かな音が聞こえます。
古代の日本には朝鮮半島から土器制作、農工技術、土木技術、養蚕、機織り、漢字、仏教、医学などの新しい文化や技術を持って多くの人たちが渡来してきました。「渡来人」と呼んでいますが、実はわたしたち日本人の祖先でもあります。彼らから伝えられた技術や知識によって、それまでの人々の生活が大きく変化しました。
そして2005年に金正敏さんは韓国から来日して、1年間の語学留学で日本語を習得し、現在は京都造形芸術大学大学院在籍中です。京都で制作、当ギャラリーで作品発表となりました。会場では韓国語が飛び交い自国のお茶とお菓子がもてなされ、両国の文化交流から、日本の現代美術が韓国に持ち帰られることを嬉しく思います。でも金さんの夢はそれ以上に大きく卒業後はインド行きに興味を持たれています。今後はどのような作品が生まれるのか、とても楽しみです。

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10/14 22:31 | 展覧会
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