美術作家 三橋登美栄
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昼馬和代展(2010.8.31~9.5)を終えて
![]() 展示作品は 玄関の棚に14点 玄関に1点 板間に10点 畳の間に18点 庭に5点 総点数48点です。 ![]() 作品「しずくの花」 揺らぐ不安な美しさが、こぼれた形から見えます。 ![]() 作品「風の奇跡」 遠くに望む稜線から氷河の強風が吹き下ろします。 ![]() 作品「水のカタチ」 上に飛び跳ね、下に緩やかに沈む水の動きを陶に封じ込めています。 ![]() 夕陽を受けて作品の影が絨毯に写る頃には、少し猛暑も和らぎ、「水のカタチ」を観賞しながら、作家にインタビューしました。元グラフィックデザイナーの昼馬さんは、「結婚して仕事をやめたら、陶をしようと決めていました」そうです。育児に追われる日々、1976年からご実家ご両親の協力のもとに、水野清亀・ひさの氏に師事し、早や翌年には女流陶芸展初出品、以後は国内外の展覧会で受賞多数、個展多数などの御活躍が今日まで続きます。 ![]() 和室の展示作品 手前の作品「沈黙の森」は2点共、上部を外すと下部は花器になります。 ![]() 作品「水の音」 作品を手に持ち上下にゆっくり動かすと音が出るオブジェです。植物のようにも、動物のようにも感じる不思議なフォルムから、水の流れる音が涼しげに聞こえてきます。 昼馬さんは自然をテーマに、時間を積み重ねて風化していく過程を、土を焼成することで表現されます。制作の合間に読まれる本「平行植物」(絵本作家レオ・レオーニ著)のことを伺いました。「時空のあわいに棲み、われわれの知覚を退ける植物群」と定義される平行植物、と言われても理解できませんが、気になるこの本を読んでみたくなりました。 個展中は京都に3泊して、酷暑にも負けず精力的に茶道関係の美術館を観て廻られました。これから制作される抹茶茶碗など、茶道具の陶作品を楽しみに、今後のご活躍を期待しています。 ありがとうございました。 スポンサーサイト
09/15 11:08 | 展覧会 |