美術作家 三橋登美栄
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白井千尋展(2017.10.3~15)を終えて
4年ぶり、2回目の展覧会です。 ≪展示作品≫ 1 my grass play (w35×d230×h135 山椒材) 2 mask of leaves (w180×d230×h670 漆材) 3 battle of pineneedles (w265×d25×h25 ブラックウォルナット材) 4 clover crown – unfinished (w60×d50×h375 薩摩黄楊材) 5 jet black seeds・w45×d85×h20 (カメルーンエボニー 黒御影石 陶土 磁土) ![]() 板間に2点、畳の間に2点、庭に1組。とても静かな空間が広がります。来廊者には「5点だけの展示です。お見逃しのないように!」とお伝えしました。今回は、子どもの頃の遊びがテーマで「どこに作品が?」と捜しながら観賞する、言ってみれば「かくれんぼ遊び」のような展覧会でした。 ![]() ホウノキの葉に指で穴を開けてお面を作り、男の子たちはこのお面をつけて遊びました。 ![]() ![]() 白井さんは「新芽を引っ張ってスーッと抜くのが気持ち良い。」らしいです。笹の長い新芽を楕円形の輪にして真ん中に1本通します。この3本を経糸(たていと)にし、短い新芽を緯糸(よこいと)にして1本ずつ交差させて平織りにします。これに松葉を広げて刺すと鼻緒になり、小さな笹の草履の出来上がり。これは私の小学生の頃の懐かしい思い出です。 ![]() ![]() クローバー(シロツメグサ)の花が沢山咲いていると、つい作りたくなる花の冠や腕輪。ついでに四つ葉のクローバーも捜します。冠を室内に吊るしておくとドライフラワーにもなります。 ![]() 松の葉を開いて、互いに引っ掛けて双方から引っ張り、袴が抜けたほうが負け。子ども達が2組に分かれて、松葉が2つにちぎれるまで3人抜き、5人抜きと勝ち抜き松葉相撲をすることもあり、何人に勝ったかの対抗相撲も楽しめます。 ![]() 夏に縁側でスイカを食べたら、誰が遠くまで種を飛ばせるか競争します。 ![]() ツイート 小吹隆文@kobukitakafumi 小吹隆文 @kobukitakafumi 10月6日その他 ギャラリー揺の「白井千尋展」。木彫、石彫、陶芸。葉っぱのお面、松葉相撲、スイカの種飛ばしなど、子供の頃によくやった植物遊びがテーマ。作品を見て、すっかり忘れていた子供時代の記憶が甦った。 ≪参考資料≫ 大阪トリエンナーレ1995-彫刻 第6回国際現代造形コンクール 羽曳野市賞 Habikino City Prize 白井千尋 Shirai Chihiro 1971~ 「Tropical Plants」 2000x750x1500(mm) (桜材、カシュー ) ![]() 「熱帯地域の、風土や週間に興味があり、憧れています。空間や匂い、空気などは、日本にはないものがあります。時間はゆっくりと流れ、私達が日々、過ごしている都市の雑踏や慌ただしい生活とは、掛け離れたものがあります。」「心地よい空間づくりをし、一種のRelaxation効果を図り、共有できればと考えています。」白井千尋 ……………………………………………………………………………………… 白井千尋さんの作品を振り返ってみました。約20年前の大作と比べれば、現在は小品に変化しましたが、モチーフは一貫して自然界の植物です。不思議な形態からインスピレーションを受け、生命力に触発されて心地よい空間を作り続けて来られたことに変わりはないと感じました。これからもどうぞご活躍ください。 三橋登美栄 ![]() ![]() 隣のギャラリー・アートライフみつはしの山本亜紀展(フェルト)と同時開催でした。 スポンサーサイト
11/03 22:27 | 展覧会 |