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前田朋子・国谷隆志展
ギャラリー揺10周年記念シリーズ企画(2015.5.5~17)
RESONANCE3 を終えて
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木々の青葉が美しい季節を迎え、揺の庭に共鳴した前田朋子と国谷隆志のRESONANCE3展です。
シンプルな展示から発信されるメッセージは多岐にわたります。
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≪展示作品≫

前田朋子
1 萌黄色   
2 紅掛空色 
3 ディアスキン
4 銀の葉
5 銀の葉
6 銀の葉

国谷隆志
A Mirror Site (1170)
B Mirror Site (3840)
C Untitled (Right―Left)

萌黄色
作品「萌黄色」
萌黄色は、緑色を表す代表的な伝統色名で、萌葱また萌木とも書かれることがあります。春になって萌え出でた若葉のような冴えた黄緑色で、私の好きな色の一つです。

会場入口
展覧会場入口               
銀の葉
揺の庭の落ち葉から生まれた作品「銀の葉」(銀粘土)

会場風景1
会場風景1

会場風景2
会場風景2

ディアスキン
作品「ディアスキン」 (小鹿の毛皮の写真をフォト紙にインクジェットプリント。)
木々の緑、ネオン菅の赤、撮影者の黒い影など、共存する全てを包み込んで、鑑賞者に未知の世界を提示します。

ディアスキンのアップ
ディアスキンのアップ
毛並みの一本一本から、以前は生命体であった命の証を示し、生命の輪廻転生に気づきます。

緑と緑
作品「Mirror Site(1170)」緑と緑
新緑を取り込んだ鏡の緑は、庭の木々よりも鮮やかな緑を感じ、虚像が自然を越える作品です。
緑と赤 右
           緑と赤                       作品「Untitled-Right」

和服の前田さん
艶やかな和服姿の前田さん(左)

映り込み
作品「Mirror Site(3840)」 作品に映り込んだ庭は奥行き加わって広がり、内と外が交差します。

夕陽 左
夕陽の木洩れ日に無数の太陽が映し出されます。        作品「Untitled-Left」

会場風景3
会場風景3
作品「Mirror Site(3840)」にネオン菅の赤が映り込みます。鑑賞者の立ち位置で見え方は様々に変化します。日々の私達と同じように移り変わる作品です。

国谷さんと前田さん
庭のベンチでくつろぐ国谷さんと前田さん

庭の緑
庭と作品が共鳴する展覧会のお蔭で、見慣れた庭がいつもと違った表情を持っていることに気づかされました。

前田さんも国谷さんも、それぞれに様々な展覧会に向かって制作を続けられることと思います。
お二人の今後のご活躍を楽しみにしています。     (三橋登美栄)
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京都新聞2015年5月9日朝刊(美術欄)掲載記事
前田朋子・国谷隆志展
触覚に訴えるなまめかしい前田の写真と国谷のクールなネオン管作品の競作 (沢田眉香子・著述業)
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最後はお二人からの文章で締めくくらせて頂きます。


~展覧会を終えて~
新緑の心地よい季節の中、作品が展示された空間には
風が流れ込み、庭の敷石のうえにはゆらゆらと木影が映りこみます。
ハナミズキが花開き、庭に置かれた銀の葉の作品が、日差しを浴びて白く光を放ち
全身で季節を感じるような空間で、ゆったりとした時間の流れに作品が取り込まれるようでした。
表皮だけになったそれらは、自然の光を浴びながら、
さっきまで呼吸をしていたものが静止しているような
ひっそりと呼吸をしながら、静かに死に向かっているようにもみえました。
京都駅から、バスに揺られて訪れた二年前の5月に訪れた美しい庭、
環境や鑑賞者まで作品に取り込む国谷氏の作品にインスピレーションを受けたと思います。
ギャラリー揺との出会いに感謝します      (前田朋子)

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展覧会を終えて

この展覧会は2年前に前田さんよりお誘い頂きました。
お誘いがあった2年前は、「まだ2年あるのでゆっくり考えればよいか。」と思っていたのですが、
月日が経つのは早いもので「もう時間ないやん。」という有様でしたがなんとか展覧会を終えることができました。
展覧会の搬出後、和室と美しい庭のある空間でお茶を点てて頂きました。
お茶を飲み終えた後、2年前からの区切りがついた気がしました。 (国谷隆志)


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06/04 20:30 | 展覧会
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