美術作家 三橋登美栄
|
|
アルゲリッチ 私こそ、音楽! 2014.10.20
イオンモールKYOTO 5階、T・ジョイ京都 シアター5(Studio Livla りぶら)で映画 「アルゲリッチ 私こそ、音楽!」を観ました。シアター5はライブ映像・ファッションショー・会議・名作映画の貸切鑑賞などにも対応できる座席可変の自由空間です。入場者数があまり見込まれない映画に使われるようで、今日は28席(車椅子2席) で入場者は10名以下でした。 「アルゲリッチ 私こそ、音楽!」の解説 現代クラシック界で世界的ピアニストとして知られている、マルタ・アルゲリッチの素顔に迫ったドキュメンタリー。1941年、アルゼンチンで生まれ、スイスで育ったマルタは、子どもの頃から非凡な才能を発揮し、12歳でウィーンへ留学。16歳にして数日間のうちに2つのコンクールで優勝を飾り、24歳でワルシャワのショパン国際コンクールで優勝。その後、あらゆる著名オーケストラとの共演を果たし、世界中で演奏活動を行っている。その一方で、急な演奏会キャンセルや一切の取材拒否、父親違いの3人の娘の存在など、私生活はスキャンダルと謎に満ちている。実娘のステファニー・アルゲリッチが監督を務めてカメラをまわし、天才と言われる母を持つ娘の視点から、知られざるマルタの姿を映し出していく。(映画.comより引用) この映画は3女のステファニーがホームビデオに加え、一年半カメラをまわし続けた実録ドキュメントです。22歳で長女リダを出産しても一緒には暮さなかった母に「最初の子でしょう? どう思った?」と尋ねても母アルゲリッチは「口では言えない・・・」と。また「音楽との関係はいつも新しいわ。愛と同じね」とか「私はいつも・・・変わってるでしょう?」「私には本当に重要な人がいないの」などの返答が返ってきます。もっとも印象に残るのは、ステージに上がる直前にイライラして「とてもひどい気分。こんな気分で弾きたくないの」・・・と不平不満を言いながら舞台に出てピアノの前に座れば、別人のように演奏に集中する天才ピアニストに戻り、弾き終った瞬間右手を大きく上げて指揮者を見上げる笑顔は少女のように可憐です。ステファニー監督のいう「(演奏前は地獄のようだが)演奏後、決まって母は若返っているの」です。 でも、体型や白髪も気にせずに「旅が多すぎる。忙しすぎる。歳のせいかも。静かに暮らしてみたい」「昨日も眠れなかった」「イライラする」「悲しいし気が重いの」「もういい、ほっておいて」などの言葉を聞くと、私は「演奏前の心境は展覧会前の搬入日と同じ!」と思い親近感を抱きました。 今日のこの会場は音が大き過ぎて音響が悪くて聞き苦しかったことがとても残念でした。 良い音響でアルゲリッチのピアノ協奏曲を聴き直したいと思っています。 スポンサーサイト
10/26 00:36 | 日々 |