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泉洋平展―庭に通す―(2014.3.11~23)を終えて
ギャラリー揺シリーズ企画「在ルコト」その1
泉洋平展―庭に通す―(2014.3.11~23)を終えて

<展示作品リスト>
1~3 光を絞る形(3点)
4 重力と長さが満たす形
5 藤棚
6 辺より生じ球に沿う

展覧会場
展覧会場
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<作家のコメント>
揺のオーナーの三橋さんに声をかけていただき、
顔合わせに訪れた時のここの印象は「庭を眺めるための家」でした。
庭のある家とはあまり馴染みがない自分だから、より一層感じたのかもしれません。

自分の持った庭への意識は、
他の場所で見れば無機質に感じられる垂れさがった糸の作品から植物を連想させましたし、
普段ニュートラルに感じられる白色も庭の中では、輪郭を際立ったものへと変えました。

また和室や庭での展示は初めてで、
これらが白い展示用の空間よりも他人の支配下にあることを主張しているように感じ、
そこに自分の作品で手を加え、その作品自体も影響を受ける幅が大きいことは、とても興味深かったです。
そこで、他人の(場所としての)領域に招かれ、自分の(分野としての)領域に招くという意味で
今回の展覧会のタイトルを「庭に通す」に決めました。

元は「視覚」を出発点に制作していた私の作品ですが
近年では色や形は在れど、深く語れるほどの中身を持たなくなっていっていると思います。
そこに在って、人と空間と関係し合い、表層的に広がっていく様子に興味があるのです。

テグスが日光を吸収する様や垂れた糸が重なって霧のようになる様子を
楽しんで頂けたらと思います。
                             泉 洋平
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光を絞る形
作品「光を絞る形」(ネジ式刺繍枠、テグス)3点
刺繍枠から中心に向かって絞り込まれる丸い形は、悪夢を捕まえてくれるドリームキャッチャー(インディアンの伝統的なお守り)のようです。

重力と長さが満たす形
作品「重力と長さが満たす形」(木製パネル、リリヤーン1400本、釘)
支持体のパネルを傾斜して設置する事で現れる形は、重なりが多い下に向かって黄色が濃くなり深みが増します。小さな空気の動きにも優しく揺らぎ、鑑賞者と会話を楽しんでいるようです。

藤棚
作品「藤棚」(塩化ビニール製ネット、リリヤーン)
天井に取り付けられたネットから音も無く降りてくる様子は、小糠雨にも、また長くしだれる藤の花序にも見えます。この美しさに見惚れて近づくと、雨や藤の花は消え去って「糸だった!」と気付きます。このように気付く前と気付いた後の心の揺れを日常生活で体験する事はよくありますが、この捉えどころのない境界線の瞬間を実感しました。

藤棚の中
藤棚の中は霞がかかったようにおぼろげな異空間です。
 
藤棚の裾
藤棚の裾

庭展示
作品「辺より生じ球に沿う」(木、白ペンキ、テグス)
空中に浮かぶ作品は多くの角度から観ることができるので、鑑賞者は視点の変化から現れる新しい形の意味や新しい発見を楽しめます。ガラス戸には小形の「辺より生じ球に沿う」が映って室内に浮かんでいるようです。

光るテグス
作品「辺より生じ球に沿う」部分   
太陽光線を受けて輝くテグスに緊張感が走ります。

泉洋平さん
搬入作業中の泉洋平さん
視点を変えることで新発見を体験した展覧会でした。
大きな可能性を期待できる泉さんの今後の作品を楽しみにしています。

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03/23 21:33 | 展覧会
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