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愛知県陶磁資料館 2013年3月15日
愛知県陶磁資料館 2013年3月15日

瀬戸市にある愛知県陶磁資料館(大津から車で2時間10分/145km)は、愛知県の100周年記念事業として1978年(昭和53年)に開館した陶磁器の博物館です。当初は猿投山麓の窯跡(猿投窯)の資料の保存が目的でしたが、近年は現代の陶芸作品や世界のやきもの全般にわたった企画展が開かれています。
今日の企画展は「陶家の蒐集と制作Ⅰ清水六兵衛家―京の華やぎー」

愛知県陶磁資料館
京都の清水六兵衛家は、江戸時代中期から今日まで八代を数えます。各時代の様々な要請に応えて陶磁器製作を行い、華やかな京焼の歴史とともに歩んできました。本展では、代々の当主が先代より継承し、常に進化させた陶技と意匠、そして卓抜した創造性によって作り上げられた作品が展示されています。また、他分野の芸術家たちとの交流の中で生み出され、同家に残された作品なども合わせて展示し、多面的な活動が浮かび上がる興味深い展示です。

その後、西館で陶磁のこま犬100選展を鑑賞。
こま犬は平安時代に一対になったもので、宮中などで向かって右に開口(阿)の獅子、左に閉口(吽)で一角獣の高麗犬(狛犬)を置くようになりました。瀬戸・美濃のこま犬も一応この典型をふまえているのですが、江戸時代のものの中には身近な山犬、狐、猫などを連想させるものや、牡牝を表現したものなど、一風変わったものも作られました。またこれらが熊野神社や白神神社などに奉納されたことから、陶磁のこま犬は山岳信仰につらなる、この地方独特の祈りの形ではなかったかとも考えられています。

閉館時間(4:30)が迫る中、急いで茶室「陶翠庵」に向かいました。

陶翠庵
「陶翠庵」の門をくぐって入室。

茶室立礼席
立礼席の椅子に腰かけ、和菓子「早や桜」を頂戴します。

四代清水六兵衛
作家のお茶碗でお抹茶を頂ける上に、各自の好きなのを選べるのは嬉しいです。
夫が選んだのは、四代清水六兵衛 富岡鉄斎・画《御本亀絵茶碗》。
明治・大正を代表する文人画家である富岡鉄斎が独特のタッチで描いています。文字は「巌山松」と書かれています。

三代清水六兵衛①
私は三代清水六兵衛《御本柳文茶碗》でお茶を頂きました。
ヘラ削りの巧みさが際立つ形に繊細な模様が施されたお茶碗を手で持ち上げると、小ぶりで軽やかです。

三代清水六兵衛②
江戸後期~明治前期の頃に作られた本物に手を触れて一服のお薄を頂きました。

畳間作品展示①
畳間に八代清水六兵衛の作品展示

畳間作品展示②
和風の畳間に現代風作品を配したインスタレーションです。

梅花
薄いピンクの梅の花に見送られて陶磁資料館を後に、夫の運転で夕陽に向かって大津方向の帰路に着きました。

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03/17 10:20 | 展覧会
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