FC2ブログ
名和晃平展&宮永愛子展 2012年11月23日
名和晃平展&宮永愛子展 2012年11月23日

「昨年、東京都現代美術館での個展「シンセシス」でも喝采を浴びた名和晃平さんが大阪・阪急うめだギャラリーにて杮落し展覧会・名和晃平展を開催しています。」と昨日、ラジオで聞いて梅田の阪急百貨店に出かけました。新作"Trans"シリーズの国内初披露に加え、延べ40メートルに及ぶ壁面を使用した"Direction"シリーズによるインスタレーション、など新旧さまざまな作品を実験的な構成で展示しています。

■アートギャラリー

BEADS
「BEADS」
鹿の剥製の表面を透明のガラスビーズで覆うことで、ものの存在を「光の殻」で置き換え、「映像の細胞」PixCellという新たなビジョンを提示しています。 ※PixCellとはPixel(画素)+Cell(細胞・器)

BEADS 部分1
カメラでズームインして見る細胞の集まり。(今回は撮影OK)

BEADS 部分2
大小様々な大きさのガラスビーズ一個一個に、周りの風景が変形して映り込みます。

BEADS 部分3
剥製の鹿の毛がクローズアップして見え、生きていた鹿の触感が目の前に迫ってきます。

 展示会場
新作"TRANS"シリーズと“SCUM”シリーズ
写真2列目の鹿
「TRANS」は3Dデジタルモデリング技術により制作されます。その過程は、人やオブジェを3Dスキャンし、そのデータを元に、テクスチャ・マッピングと呼ばれる領域指定により、表皮を部分的に膨張・収縮させ、生じた凹凸を滑らかにする、独自の変換プログラムを何度も繰り返します。流動性のある3次局面で出来上がった造形には、現実に存在するモチーフの面影がリアルに感じられ、まるでこの世界とパラレルに進行する「向こう側」の姿を目撃するかのようです。
写真前列の玩具
「SCUM」は液体を沸騰/発酵させた時、その表面に浮き出る、「灰汁」です。モチーフの周辺に気流を発生させ、空中で混合させたポリウレタン樹脂を吹き付けると、その表皮から柔毛状に触手が伸び、膨張が始まります。輪郭やテクスチァーが鈍磨し、徐々にうつろなボリュームを帯びた「Scum」へと近づいて行きます。膨張した形態にモチーフが持っていた象徴的な要素は失われ、ただ意味性、ストーリー性の欠落した「ボリューム」のみがそこにあります。

 Direction
写真左側壁面のストライプはインクの自重のみで描き出すペインティング作品「Direction」です。

■アートステージ
「SANDWICH」は2008年に京都市伏見区の宇治川沿いにあるサンドイッチ工場跡をリノベーションすることで生まれたクリエイティブ・プラットホームです。名和晃平さんの拠点でもある「SANDWICH」における創作の現場を映像と資料、さらにプロジェクトに参加する学生メンバーの開発したオリジナルプロダクトを紹介しています。

 Manihold
MANIHOLD
「多様体」「多岐管」を意味する「Manifold(マニホールド)」「情報・物質・エネルギー」をテーマに球体を空間に配置し、引力によって変形させ、表面をスムーズに変容させます。そのサイズは高さ13.5m、幅16m、奥行き12mにも及びます。来春韓国にて発表する野外彫刻"Manifold"の制作過程のドキュメント映像と模型の展示をしています。画面下の足元に立っているのが人のサイズです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

エル・グレコ展開催中で混雑している国立国際美術館に出かけ、宮永愛子展「なかそらー空中空―」展を観ました。

常温で昇華するナフタリンを素材として用いる等、時間と共にうつろいゆく事象を作品としてきた作家で、その作品からは、かたちあるものは変わりゆくという思考を垣間見ることができます。今回、「なかそら」をテーマに新作に挑んでいて、何かの途中、といった意味を込めたその言葉は、ものが変化する様に対する宮永の意識を映し出しているのかもしれません。

宮永愛子ホームページhttp://www.aiko-m.com 「statement」より
「私の作品は変化を伴なう - 別に特別なことではない。
どんなに貴重な美術作品でも、そばにある身近なものでも、
そして形なきあなたの気持ちも。
すべてのものはとどまることなく変化しているのだから。
あるかなきかの変化を続けているのである。
私の作品の場合は、氷のように早くもなく、
ギリシャ彫刻のように遅くもない速度で変化をする。
どこが終わりでも、またはじまりでもない。
作品を見たあなた自身の想像力が、次の姿を決めるのである。
私が与えたうつろいのかたちは、そこに流れている今の儚さ、不確かさを知らせ、
また、記憶の力強さを教えてくれるだろう。
私は作品を残したくないのではない。きっと誰より作品を残したいのだ。
永遠に残る名品ではないけれど、忘れられない作品を作りたい。」

 ドリンクカップ

 本

 紐ばしご

 椅子

 蝶 数点

 蝶

 塩

 塩の結晶


子どもの頃、母親の箪笥を開けると特別の香りと共に、透明のセロファンに包まれた2個の白いナフタリンを見た記憶が甦ります。そのナフタリンがほとんど消えて無くなるか、わずかなカケラが夜明けの三日月より儚げに欠けて残っている様子を、その時は疑問に感じることも無く数十年が過ぎ去り、今日まで時間が経過した驚きは大きなものです。

国立国際美術館のすぐ近くのgraf studio kitchen での遅い昼食は、クレープ・サレ&スープ+drinkにしました。季節野菜、チーズ、ピクルス、ゆで卵をトッピングした食事クレープがお勧めです。野菜たっぷりで、しかもクレープの中にも和風に炒めた野菜が入っていて味が締まります。久々の大阪の展覧会2カ所を観賞して、満足の休日をゆっくり過ごしました。

スポンサーサイト



11/25 13:30 | 展覧会
template design by takamu
Copyright © 2006 Mitsuhashi All Rights Reserved