美術作家 三橋登美栄
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アンヘラ・メラヨ展(2012.4.17~29)を終えて
アンヘラ・メラヨ(Angera Merayo)さんは、バルセロナで壁画制作や銅版画を学び、フィゲーラス在住のスペイン女性作家です。現在は広大な土地を購入して財団法人を立ち上げ、若い美術家育成などの美術活動にも積極的で、年齢を感じさせないパワフルな行動力が魅力です。 私が2009年12月にスペイン・ヘローナで、一か月間のグループ展「日本現代アーティスト展」に参加出品した時も、大変お世話になりました。その時のご縁もあり、アンヘラさんの友人である前田マイコさんの企画で、個展(スペイン大使館後援)を開催させて頂くことになりました。 ![]() 玄関の作品「HUELLAS XVⅢ」と三角の木洩れ日。 展覧会中は作家在廊の予定でしたが、ご家族の用事で残念ながら来日できなくなりました。 前田マイコさんと夫と私の3人での展示作業は、和の空間に日本人の感覚が入り、シンプルな会場に仕上がりました。総点数17点の展示です。(布作品3点、紙作品5点、パネル作品9点) 最終日は展示替えで、パネル作品12点を和室に追加して賑やかな雰囲気に変わります。 ![]() 展示風景 パステル調のブルーやピンクなどの優しい色の組み合わせでありながら、描かれているモチーフは日本人とは異なり、感性の違いが新鮮なイメージの作品です。小品には漢字を思わせる形象があり、日本人には気づかない漢字の面白さや美しさを再確認しました。 ![]() 庭から夕陽が射し込み、作品に木々の影が重なって美しいです。 ![]() 和室展示 畳にスペイン絵画が響き合います。 ![]() お茶道具 小品12点を風炉先屏風に見立ててずらりと並べ、その前にお茶の御道具を設えます。「ピラミッドのような形に作品を沢山展示してください」がアンヘラさんのご希望でした。 ![]() クロージングパーティー 作家不在で寂しい展覧会になりがちなところを、前田マイコさんご夫妻のご協力で、2週間の展覧会が終わる最終日には、スペイン風に美味しいワインとチーズとクラッカーが届き、きだてさん差し入れのグレープフルーツが加わってクロージングパーティーを開き、日本の文化・お抹茶を立ててお饅頭スイーツを楽しみました。スペイン語を学んでいる学生さんも飛び入り参加で、アンヘラさんの作品をバックに、日常の豊富な話題で盛り上がって、展覧会を締め括りました。本当にありがとうございました。 スポンサーサイト
05/05 22:04 | 展覧会 |