美術作家 三橋登美栄
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酷暑の真っ最中8月12日に引っ越して2ヶ月余りが過ぎ、ようやく落ち着きました。
マンション5階の窓からは近くに音羽山が眺められ、狭いベランダに秋明菊の小さな鉢植えを置きました。白い花を揺らす風は秋の高い空に広がって行きます。新しい環境でのこれからの日々を大切に暮らしたいと思っています。 この春に、息子が「4人家族で子供達も大きくなり、仮住まいの今の家では手狭なので、自分達の将来の住宅は・・・?」と私達夫婦に相談を持ち掛けた事をキッカケに、一大決心をすることになりました。 先ずは、「30数年暮らした湖城が丘の家を息子家族に譲る」次ぎに、「一人暮らしが不安になり始めた姉と私達夫婦の3人がマンションで共同生活を始める」でした。一年計画で来年の春頃に3軒の引っ越しが完了するようにスタートしたのですが、別の前倒し案で、年末には湖城が丘に息子家族の新居を完成させることになり旧宅の解体工事日が決まり、2軒の引っ越しが真夏に繰り上がりました。慌てた姉は重いテーブルを動かしてギックリ腰になり、腰を痛がる姉を見守りながら夫と私は2軒分の家財整理、諸々の手続、引っ越し準備の荷造り、新居での荷解き等に連日大汗しました。お蔭で二人共ダイエット無しでスリムに痩せました。 新居のマンションは、築30数年の一戸建住宅とは違って新しい設備が調い、合理的でとても便利で快適に暮らしています。でも78歳の姉は、新しい環境にはすぐに馴染めず戸惑うことが多くて「マンションアレルギーになった!」と困っていました。夫は「JR膳所駅まで徒歩4分、京都にも行きやすくなり何かと便利」と言っています。 私は、中庭と狭くなったアトリエが残っている湖城が丘に通っています。真夏に庭の水撒きを怠ったので、鉢植え植物や水切れに弱い草花はほとんど枯れてしまいました。荒れた庭に再び生命を甦らせようと少しずつ手入れをしながら、12月2日からの個展に向かって制作しています。自宅続きのアトリエより不便な事が多々ありますが、自宅から離れたアトリエに出向く事は気持ちの切り替えが出来るので、古いアトリエなのに新鮮に感じるのが不思議です。それと制作の合間のネコとの昼寝は至福の時です。西表ヤマネコに似ていたので「ヤマちゃん」と名付けたこのネコの説明を少し・・・ 縁あって飼った迷い猫ヤマちゃんです。引っ越し先のマンションに連れて行くことは無理なので、人通りの多い店先に里親探しのチラシ「成猫・優しい性格の女の子です」を張り出して頂きました。(本当は「女の子」では無くておばあちゃん猫です)貰い手は見つからないまま旧宅解体工事が始まりましたのでヤマちゃんは大きな音に脅えて痩せ細り、精神不安定になり夜中にはうるさく泣き叫んでご近所さんには大変ご迷惑をかけてしまいました。高齢なので酷暑の夏を越せないかと心配しましたが、粘り強く耐えて苦難を乗り越え、今は私のアトリエの住人になってゆっくり昼寝をしています。年末には三軒の引越し完了で私達は新しい所で新生活が始まるのですが、ヤマちゃんだけは同じ所で暮らすことになりました。ヤレヤレ一安心です。 ![]() スポンサーサイト
10/17 13:21 | 日々 |