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「レラシオンセラミカ×京都」展 (2022.3.22~27) を終えて

「レラシオンセラミカ×京都」展 (2022.3.22~27) を終えて
 ≪Relación Cerámica en Kyoto≫

スペイン人のエンリケ・メストレ氏とその教え子さん達(16名)と、日本人の林康夫氏とその教え子さん達(3名)の展覧会(総勢21名)です。

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ビビアン・マルティネス

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エンリケ・メストレ 作品「無題」

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左側 ファニー・ガレラ  右側 アナ・パストール 作品「市場にて」

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上段 ファニー・ガレラ
下段 ハビエル・モルサルバッチェ 作品「多分熱がある」

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アナ・パストール

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テレサ・アパリシオ

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コンセプシオン・レグネ 作品「生成たる森」

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テレサ・ゲレロ・セラノ 作品「雲の上を歩く」

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ファン・ルイス・トルトッサ 作品「スペシャルマン」

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ファン・ルイス・トルトッサ



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ファニー・ガレラ 作品「キス」

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北尾 望

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林 康夫 作品「浪江町の景‘22-3」

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ファニー・ガレラ

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ファニー・ガレラ 作品「山の上で」

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井澤正憲 作品「世界」

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カルメン・サンチェス 作品「夢の橋」

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カルメン・バジェステル 作品「無題」

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ハビエル・モンサルバッチェ 
左側 作品「火の国」 右側 作品「福島の英雄達へのオマージュ」

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アントニア・カルボネイル

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ミリアム・ヒメネス 作品「蜃気楼」
 
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カルメン・バジェステル 作品「無題」

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パブロ・ルイス 作品「聖杯」

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アナ・フェリペ・ロヨ 作品「樽板の上の舟」」

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カルメン・マルコス 作品「心臓」

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ミリアム・ヒメネス 作品「無題」

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フアン・オルティ 作品「無題」

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フアン・オルティ 作品「無題」

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雨に濡れる作品と苔の対比が眩しいです。

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ビビアナ・マルティネス 作品「守護者たち」

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澤幸 作品「Birth」
以前からここに置かれていたように、庭に馴染んでいます。

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哲学の道の桜並木(3月27日午後3時)
展覧会中は寒い日が続いていたので桜花はまだ見られないと思っていましたが、最終日は暖かくなり、哲学の道の桜蕾は綻んで5分咲きです。銀閣寺界隈は急に華やかな空気に包まれていました。

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京都新聞2022年3月26日(土)美術・ギャラリー
RELACION AMICA × KYOTO展(揺=銀閣寺前町 27日まで)林康夫とエンリケ・メストレを起点に始まったスペインと日本の陶芸作家展。挑戦的な造形感覚、染付(そめつけ)が際立つ。(沢田眉香子・著述家)
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小吹隆文氏(美術ライター)発信の49回目の「アートのこぶ〆」展覧会情報でRELACION AMICA × KYOTO展を紹介。
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今回の展覧会「レラシオンセラミカ ×京都」の始まりは14年前に遡ります。

第1回展 2008年【レラシオンセラミカ 日本+スペイン 陶芸展 小野町デパート(和歌山)】
第2回展 2010年【レラシオンセラミカ 東京セルバンテス文化センター(東京)】
第3回展 2010年【レラシオンセラミカ スペイン国立陶磁美術館(バレンシア)】
第4回展 2011年【レラシオンセラミカ ルイス・デ・ルナ陶芸美術館(タラベラ)】
第五回展 2015年【ミシオン・セラミカ 八幡工房(和歌山)】
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参考資料 ≪第1回展リーフレットのご挨拶文を掲載させて頂きます≫
本展覧会は不思議な縁で成っている。2006年夏、林康夫氏のこの一言からすべてが始まった。「西へ行くなら、エンリケ・メストレに会いに行け」 何も知らないままスペインの地に立った僕達は、導かれるように繋がっていったのだ。
バレンシアは焼き物に囲まれた町だった。壁や床、まるで器の中での生活。そして表現しようと日々制作に明け暮れる若者に出会えた。同じ時間を生き、焼き物での表現を考え続ける日本とスペインの陶芸家達。ただその縁の不思議さに打たれながら、この出会いに感謝したい。そしてこの展覧会にかかわるすべての人にとっていい邂逅となれば、と願っている。(井澤正憲)
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参考資料 ≪第5回展リーフレットのご挨拶文を掲載させて頂きます≫
「ミシオン・セラミカ」という本展覧会の名は、スペイン語で「陶芸使節、伝道を通じて生まれた関係」という意味で名づけた。最初の展覧会は2008年、「レラシオンセラミカ」という名で、和歌山市の旧西本組本社ビルで開催した。盟友である林康夫、エンリケ・メストレ両巨匠をそれぞれ師に持つ日西の陶芸家達。同時代を遠く離れた地で生き、陶芸での表現を考え続ける人々との出会いは、お互いの相似と差異を発見し、新たな視点を獲得する機会となった。この後、この展覧会は東京セルバンテス文化センター(四ツ谷)、スペイン国立陶磁美術館(バレンシア)、ルイス・デ・ルナ陶芸美術館(タラベラ)へと続いていった。作家同士の私的な交流から始まったものが、このように広がって行ったことは大きな喜びであった。そして、今ここ和歌山で再び集うことになった。陶芸を取り巻く状況も、作家自身も変化していることを踏まえ、展覧会の形式やワークショップのあり方も従来とは違うものにしなければならないと考えている。切り口も変え、間口を広げ、より多くの人が陶芸に親しむ機会となることを、ひいては日本とスペイン相互理解と二国間の新たな文化交流の一助となることを願っている。(井澤正憲)

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レラシオンセラミカ✖️京都展を終えて
                          
スペインの陶芸家達の作品や人となりに触れるといつも矢野顕子の歌詞を思い出します。
「こんなに遠い 時間も場所も こんなに近い 同じ気持ちで」
言葉も文化も違うのに、共感するものがあるのをいつも感じます。
また、日常生活に追われる中で見失うことや流されてしまうことを思い出させてくれるのです。
よく食べ飲み、喋り笑う。よく働き、思いっきり遊ぶ。とことん喜び悲しみ楽しみ怒る。
アートを、陶芸を愛し、信じて行動する、陽気で心優しいタフなファイター達。
東西の果てからお互いを確認してそっとエールを送る気持ちです。
細い糸を紡いで繋いできた陶芸を介したこの関係が、新たな京都のギャラリー揺という素晴らしい場を設けて下さったお陰で、また新たな一歩を踏み出す事が出来ました。
新たな場で新たな人との出会いで違った意味が浮かび発見がありました。
ご来場頂いた方々と、作品を介して交流出来ましたことを心より感謝しております。
林先生とエンリケの関係から始まったこのご縁の不思議さを感謝しながら、次は何が出てくるのか楽しみに、また日々を歩んで行きたいと思います。 (澤 幸)

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コロナ禍の影響を受けて、特に海外作家さん達の展覧会は減少。アートの活動は中止や延期で停滞している時に、井澤正憲さん・幸子さんご夫妻の熱い想いから、第6回展を京都で開催されました。その勢いは止まらず、今年の10月にスペインで第7回展を開催されると伺いました。これからも両国の作家さん達と更に交流を深め、益々絆を強められることと思います。今後のご発展をお祈りしています。幣ギャラリーで今展を開催してくださったことを大変嬉しく思っています。ありがとうございました。(揺 三橋登美栄)


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03/30 12:19 | 展覧会
第四回 一六一六展 (2022.3.15~20)を終えて
第四回 一六一六展 (2022.3.15~20)を終えて

2016年に京都造形芸術大学(現京都芸術大学)通信教育部・陶芸コースを卒業された方々のグループ展です。コロナ禍のこともあり、幣ギャラリーでは2年ぶり3回目です。11名の多彩な作品が室内と庭に展示されました。

《出品者 11名》
井星はるか 梅香恵美子 梅本泰子 落合利男 カレム久実 川本修 
越野良一 谷口和久 中島秀 中村晃 長瀬真弓

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IMG_6148 - コピー

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カレム 久実 
左側 作品「青幾何学文様小皿」:2020年春、モロッコでの在宅勤務が続く中で、イスラム幾何学文様の描き方をオンラインで学びました。2021年、コロナ禍を京都でやりすごす期間、縁あって染織をかじり、狭い台所と居間でイスラム幾何学文様の手ぬぐいを何枚も型染めしました。その型を使い、小皿に白化粧したもので、いわば、副産作品でしょうか。
右側 作品「青虎」:息子が4歳くらいの時、自分が夜な夜な稲妻と共に変身するという青い虎の絵を描いてくれました。その絵を実寸コピーして型として起こした作品です。(当時の在住地カンボジアで焼きました)。小さな虎はマケットのつもりだったのですが良くできたので意図せずして母子虎になりました。

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谷口和久
左側 作品「L’habit della civetta」:自然界のフクロウを表現
(黒土、紐積み、月白釉・白化粧、ランプ点灯)
中央 作品「Il fiore nel cuore」:心の中に咲く優しい花を表現
(黒土、手びねり、月白釉、作品は組み立て)
右側 作品「葉文小鉢」:月白釉と白化粧による彩りの器(黒土、ロクロ・タタラ、月白釉・白化粧)

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落合利男
作品「混2021」:従来の日常が奪われ、換気・消毒・接近接触を避ける習慣を植え付けられた年 
五輪や各種行事の開催の是非も人や組織によってはこれ程までに混沌・混迷・混乱した2021年は無かった 元の日常に戻りますように!

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梅本泰子
作品「ONE」:卵の中に何かがいる・・・(磁土、下絵の具、透明釉)
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梅本泰子
作品「マリーナの悲恋」:アンデルセン「人魚姫」王子に焦がれ、人間の足と引き替えに声を失うマリーナ。魚の鰭から脚へと変化していく。(磁土、青磁釉)
 
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川本 修
作品「夕彩・カムイムプリ」:見慣れた風景の夏の夕暮れの一瞬

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中島 秀
作品「ローザとグリューン」:~自分の色を探しに行こう~ ローザとグリューンは自分の色を見つけることができるのでしょうか。

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長瀬真弓
作品「crack」:長い年月をかけて自然が作り出す渓谷の亀裂、大樹の幹の亀裂など自然が作り出すヒビを美しいと思います。黒土に白化粧を塗り、土を動かすことによって、自然に出来るヒビで表現しました。

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梅香恵美子
作品「初心」:陶芸を始めたとき、制作しようと考えたラフスケッチの一つを作品にしました。シンプルなかたちから、実用的なかたちや装飾へと発展していこうとする原点となる作品です。黒御影土使用 焼成は焼き締め 作成方法は手びねりです

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井星はるか
作品「染付け皿」:赤土・白化粧・呉須 酸化焼成 ロクロ成形 絵付け
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井星はるか
作品「くるくるⅡ」:ロクロで成形後、気の向くままにカットした物に輪にした土を積み上げた器(白土、酸化焼成)
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井星はるか
「つなぐ」:手びねりで器を作りカットしたものの上下に輪にした土を積み上げました(白荒土、酸化焼成)

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中村 晃
左側 作品「お箸置き」
中央 作品「湯呑茶碗」:黒土に白化粧、透明釉
右側 作品「ぐい吞み」:2007年のエベレスト登山の旅を思い出し作品に込めました。土を丸めた形からナイフと包丁のみで岩肌を切り裂き整えた。アメリカンラクー焼成に興味があって2019年秋、黒田村の楽焼講座に初参加をしてその後、カナダのバンクーバー、アメリカのサンタフェに通訳の息子同伴でラク窯見学に行った。(中略)省エネを考慮して海外のユーチューブを参考に、軽量の金網にセラミックファイヤーを巻いてバーナー1本で昇温できる窯に変更 ホームセンターやネット通販から資材を集めて自分の窯を完成。低温釉薬の調整、高温での釉薬のヒビ割れなど失敗ばかりが続いているがガマンの最中で奮闘中です。

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越野良一
左から順に 作品「彩泥墨流し組皿」 作品「彩泥削り茶碗」 作品「粉引き茶碗」
:化粧土で色々の装飾を試してみました。

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長瀬真弓
作品「crack」:作品制作途中で、裂けた粘土をまた違う形に再成しました。

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谷口和久
作品「花入れ」:月白釉による器の彩り(黒土、紐積み+手捻り)

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中村 晃
作品「インド オリッサー」:信楽荒土に自然釉薬使用 信楽焼の穴窯で密教的エロスを表現した

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谷口和久
作品「信楽彩壺」:信楽の登窯での炎による自然の彩り(信楽土、紐積み、無釉、信楽陶芸の森)

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ご来場ありがとうございました。
我々一六一六展メンバーは陶磁器の制作と展示を継続することにより個人の活力維持はもとより社会貢献、文化高揚の一助となるように願いながら、これからも皆さんと共に活動して参ります。
それでは再会をねがって  See You Again !  Ciao !  再会 !(落合利男)
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――展覧会を終えて――
2年ぶりに一六一六展の方々と元気に再会できて嬉しかったです。出品者の方々は、それぞれに創作への思いを熱く語っておられるので、時々は仲間に入れてもらって陶芸のお話を伺いました。最終日には野田華子さんが来廊、搬出梱包後のティータイム中にはモロッコ在住のカレム・久美さんとiPhoneでビデオを共有して大いに盛り上がりました。楽しい時間をご一緒させて頂きありがとうございました。(揺 三橋登美栄)


03/20 23:31 | 展覧会
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