美術作家 三橋登美栄
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Cross Over展 井出照子×三橋登美栄(2017.9.5~17)を終えて
ものごとのきっかけはさりげなく、突然始まります。 3年前、井出照子さんとのCross Overから新しい創作意欲が芽生えて2人展を開催することになりました。 《展示作品》 井出照子 1 悠久 65w×13d×25h(cm) 2 白嶺 70w×32d×50h(cm) 3 交叉Ⅰ 42w×14d×35h(cm) 4 交叉Ⅱ 34w×13d×21h(cm) 5 交叉Ⅲ 40w×13d×20h(cm) 6 交叉Ⅳ 40w×13d×19h(cm) 7 悠景 18w×6.0d×18h(cm) 8 Wave 18w×5.5d×18h(cm) 9 遥 18w×5.0d×18h(cm) 10 Cleft 17w×5.5d×17h(cm) 三橋登美栄 イ いのちの領域 Ⅰ 60号F ロ いのちの領域 Ⅱ 60号F ハ 超える領域 Ⅰ 20号F ニ 超える領域 Ⅱ 20号F ホ 超える予感 Ⅰ SM ヘ 超える予感 Ⅱ SM ト 超える予感 Ⅲ SM チ 超える予感 Ⅳ SM リ 超える予感 Ⅴ SM ヌ 超える予感 Ⅵ SM ル 超える予感 Ⅶ SM ヲ 超える予感 Ⅷ SM ![]() ![]() ![]() ![]() 三橋登美栄「いのちの領域 Ⅰ」 重い現実を越えて希望に繋げるエネルギー ![]() ![]() ![]() 三橋登美栄 「超える予感 Ⅰ」(左)と「超える予感 Ⅱ」 痛い体験と生命の芽生え ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 三橋登美栄「超える領域 Ⅰ」(左)と「超える領域 Ⅱ」 ![]() ![]() ![]() ![]() 三橋登美栄 左から「超える予感 Ⅴ」「超える予感 Ⅵ」「超える予感 Ⅶ」 ![]() ![]() 三橋登美栄 「超える予感 Ⅲ」(左)と「超える予感 Ⅶ」 外側と内側の境界線 ![]() ![]() ![]() ![]() ………………………………………………………………………………………………………………….. ツイート 小吹隆文@kobukitakafumi 小吹隆文 @kobukitakafumi 9月5日 ギャラリー揺の「Cross Over」。井出照子(陶芸)と三橋登美栄(絵画)が「クロスオーバー」をテーマに2人展を開催。三橋の作品が以前とは大きく変化。鮮烈な色使いに驚かされた。 ………………………………………………………………………………………………………………….. 「Cross Over」展を終えて (井出照子) 今回は三橋登美栄さんからのお誘いを受けての展覧会で、個展・グループ展の出品は多くあるものの二人展の経験はなく、タイトルをつけてテーマを共にすると言うのも初めてでした。 ジャンルの違う作者及び作品の交叉。自分の枠を超えると言う意味をも含めた「Cross Over」等、制作中も互いの意見交換があった事も今までとは異なった展覧会形式でした。 こうしたコンセプトから発想したのが庭の展示作品「交叉Ⅰ〜Ⅲ」です。2〜3の長方体を接続させた形態に、フォルムと一体化するように彩度を下げた模様を試してみました。 室内は平面作品との展示を考慮して黒のボディに白釉を施したモノクロの作品をと考え制作中、大学の先輩で30年来の隣人でもあった方が亡くなりました。画家で多くの展覧会にも出品され精力的に活動されていただけに衝撃は大きなものでした。 生活の大半の時間を費やしている表現行動とは一体何なのか?自分には一体どれ程の猶予が?伴侶の病気の事など色々な思いが錯綜する日々でした。そんな中で出来たのが「悠久」です。尊敬する作家であり良き友へのレクイエムの様な作品になりました。三橋さんの「いのちの領域」は生を見つめた作品で、「生と死」と一見相反している様ではあるものの同じ思索の中での制作であった様に思います。 迷いの中での制作、またコンセプトにこだわり過ぎた結果、全体として些か生彩に欠けたものになったという反省点は残るものの、対話を通して自分を見つめ直す機会を得た事で、収穫の多い展覧会となりました。 表現行動とは、自身の鎮魂(表現願望の満足)なのかも知れない等と思いながらの2週間でした。多くの方々との交叉を与えて頂いたギャラリー揺様と三橋登美栄様に感謝したいと思います。 ………………………………………………………………………………………………………………….. 「Cross Over」展を終えて (三橋登美栄) 1年半前のできごとは、ほんの昨日まで他人事だと思っていたことなのに突然お鉢が回ってきました。慌ただしい日々が始まり不安が日常化します。時を同じくして井出照子さんの周りにも似た状態が起こり、この偶然に二人で驚きました。 テーマを「Cross Over」に決め、今を超えたいと深呼吸して制作に向かうものの思うに任せず、焦る日々が続きます。そんな中、重苦しさにも慣れた頃から不安は形に変わり、希望を色彩に置き換えて、今までとは異なる新しい平面の領域が広がりました。時間の感覚が遠退いて、自由気ままに制作できたことは不思議な体験でした。展覧会をご高覧くださった方々からは賛否両論で、様々なご意見を伺えたことを感謝し、次回の制作に反映したいと思っています。制作のもどかしさは、生きることのもどかしさに重なります。自然界の摂理に従いながら、私達が自然と共生、共存する摩訶不思議に焦点を合わせて制作し続けたいと思っています。 今回の展覧会のテーマを決めた後も、展覧会直前まで揺れ動く私の作品に合わせてくださった井出照子さんに感謝しています。個展では味わえない楽しい2週間をありがとうございました。 スポンサーサイト
10/17 16:57 | 展覧会 |