美術作家 三橋登美栄
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伏見稲荷大社・京都トレイル 2015.2.11
第398回「自然と語る会」(参加者16名) ………………………………………………………………………………… JR膳所駅8:40→京都駅8:52(奈良線乗換9:08)→稲荷9:13→伏見稲荷大社→千本鳥居→四ツ辻→一ノ峰→四ツ辻11:00→五社の瀧→泉涌寺11:25~12:10(昼食)→清水山(242.5m)頂上付近13:50→東山山頂公園14:50→尊勝院→粟田神社→ギャラリーモーニング→地下鉄蹴上駅→山科駅→膳所駅17:30頃→帰宅: ………………………………………………………………………………… 「京都一周トレイル」コースは、京都市街を取り囲む山々を中心に、全長約70キロのコースと、京北エリアを一周する全長約40キロのコースがあります。東山・北山(東部・西部)・西山のコースは、伏見稲荷を出発点に東山・比叡山を経て大原・鞍馬へ。さらに、西賀茂から高雄・清滝を経て嵐山・苔寺に至るもので、歴史や文化も一緒に楽しめる京都ならではのトレイルです。2010年に開設された京北コースは、北山杉の森林や清流・田園風景に恵まれ、丹波の風土を深く味わうことができます。今日は東山コース(京阪伏見稲荷駅~ケーブル比叡駅 24.6km)をJR奈良線稲荷駅から粟田口まで歩きます。 伏見稲荷大社は日本全国に3万社とも4万社ともいわれる稲荷神社の総本社で、東山三十六峰の最南端にある稲荷山(海抜233m)を神域・境内とし、その西麓に本殿があります。元来は農耕神ですが、現在では五穀豊穰・商売繁昌・殖産興業・交通安全など幅広いご利益があるとされ、年間約1000万人が訪れるそうです。初詣には三ヶ日で約250万人が参詣、これは関西で最多、全国でも五指に入ります。 ![]() ![]() 今日(2月11日)は初午「福まいり」に当たり、お山めぐりの参拝者で大変賑わっています。 ![]() ![]() 本殿の横の広い石段を登り、右方面に行くと千本鳥居です。鳥居は二筋に分かれていますが、どちらも奥社(奥ノ院)に行けます。境内や山中には信者から寄進された鳥居が立ち並び、特に「千本鳥居」は伏見稲荷大社を代表するものとして有名です。 ![]() ![]() 熊鷹社 参道には神具や土産物を商う店が並んでいます。 ![]() 「四つ辻」は、「見付の峰」とも「石灯篭」ともいい絶好の休憩場所で、古くは大阪城や伏見城が見渡せたそうです。 ![]() 荷田社 ![]() ![]() 鳥居 長者社 ![]() ![]() ![]() 四ツ辻に戻って、標識「No.3-1」の左側、鳥居のある石段を登れば荒神ヶ峰です。登り口の分岐に標識「No.3-2」があり、トレイルコースはこの峰の左を巻くように「御幸辺の道」を行きます。舗装された細い道を下ると、住宅地に出て標識「No.4」があります。ここから地道の坂を右下に降り、標識「No.5-1」で三ノ橋川に架かる橋を渡ります。 ![]() 五社之瀧 ![]() ![]() 東山三十六峰の一つである月輪山麓の泉涌寺に到着。右側の写真は仏殿です。天長年間に弘法大師がこの地に庵を結んだことに始まるとされ、天台・真言・禅・浄土の四宗兼学の寺です。仁治3年に四条天皇が当寺に葬られてから歴代天皇の御陵が造営され、皇室の御香華院(菩提所)として「御寺」と言われています。 ![]() 境内には入らずに泉涌寺の横の石段を上がって庭を眺めながら昼食タイム。 ![]() ウラジロ ![]() ![]() ![]() 標識「No.18-1」で、清水山の三角点がすぐ東側にあります。 山頂から下ると、標識「No.18-2」で新しくつくられた森林管理事務所の作業道と交差します。 ![]() ![]() 標識「No.19」で樹陰の広場に着きます。コースはここで右折し、東屋のある広場に下り、やがて、東山山頂公園の広場に着きます。展望台は、いつも観光客で賑っています。 ![]() 地図 ![]() ![]() 初めて見るシロバイ(ハイノキ科ハイノキ属 Symplocos lancifolia) 「東海地方~九州の山地に自生する。葉縁の波打ちが、リンボク、ハイノキによく似ているが、本種は葉柄が極めて短い。花は、8~10月に咲き、果実は丸く、翌年の秋に紫黒色に熟す。」だそうです。今日の植物の写真は2枚だけで寂しいです。 ![]() 尊勝院は、おみくじの元祖ともいわれる元三大師(慈慧大師良源)が本尊です。「見ざる、聞かざる、言わざる」の像があって、京都三庚申のひとつに数えられています。 ![]() 境内を通り抜けて粟田山荘の前へ下り、白川小学校の塀沿いに東へ。この道が往古の「旧東海道」です。 ![]() 標識「No.28」を右折すると粟田神社の社前に出ます。粟田口は京の七口(京都にある七つの出入口)のひとつで、街道を往来する旅人が旅の安全を祈ってこの神社に参拝したといわれています。 粟田神社社前の石畳の参道を抜けたら三条通です。歩道を東へたどると、途中にある右手の山門が仏光寺本廟。親鸞聖人の御廟で、境内には「三条小鍛冶宗近之古跡」碑があります。グループから分かれてギャラリーモーニングに立ち寄り絵画を観てから帰宅しました。 久しぶりに長時間歩き、今日も上り坂では私がラストでヒィーヒィー喘いでみなさんをお待たせしました。トレーニングに励まなくてはならないのに、語る会の活動は次回から3回連続欠席します。約2か月後の藤倉山(4月9日)から参加しますが、きっと体力が落ちているので上り坂では、と考えるだけで脚が攣りそうです。でも春は山野草の可憐な花々からエネルギーをもらえるので、楽しく元気に山歩きできるはずですが、山を甘く見てはいけません。 スポンサーサイト
02/18 23:45 | 山歩き 桂離宮 2015.1.27
JR膳所駅7:18発→京都駅前・京阪京都交通28号A 7:51発→桂離宮前下車8:10頃→桂離宮到着8:25頃→桂離宮参観9:00~10:00→隆兵そば11:00~12:00過ぎ→帰宅 …………………………………………………………………………………………………. 桂離宮は後陽成(ごようぜい)天皇の異母弟である八条宮智仁(としひと)親王(1579~1629)とその息子の智忠(としただ)親王(1619~62)によって造営されました。離宮とは,皇居以外に設けられた宮殿のことで,京都に現在残っている離宮は,桂離宮と修学院離宮の2つです。江戸時代には「山荘」や「別業」「茶屋」などと呼ばれていましたが,明治維新以後,岩倉具視(1825~83)が発案した京都保存政策の一環として,建物が宮内省の管轄下に置かれ,離宮という名称が正式に使用されるようになりました。 ![]() 離宮参観入口より手入れが行き届いた清々しい敷地に入ります。8:40より受付開始、待合所で桂離宮の歴史と概説をビデオで見てから参観します。 ![]() 写真中央の表門は桂離宮の正門で離宮の北側にあります。特別の場合以外は開けられることは無く、普段の出入りは向かって右手、穂垣(ほがき)に沿いながら少し右側に回り込んだ所にある黒御門が使用されています。 ![]() 表門の少し奥にある御幸門は茅葺切妻屋根を棈(あべまき)の自然木が支えています。傘を差した後ろ姿のお二人(珠子さんと貞子さん)とご一緒しました。 ![]() 菰(こも)巻のソテツ。帽子のようなトップの飾りが可愛い菰の巻き方は見事です。 ![]() 松琴亭は、桂離宮で最も格の高い茅葺入母屋造りの茶室です。遠州好みの八窓の囲いで、松琴亭外観は東、北、西の三方から眺めるとそれぞれに異なる風景が楽しめます。 ![]() 一の間の床や襖の青と白の市松模様は大胆かつ柔軟な発想と創意によるもので、そのデザインは現代になおいきいきと相通ずる斬新さを感じます。 ![]() ![]() 雨に濡れて滑りそうな飛び石ですが、黒、緑、茶と色濃く輝き、晴天には見られない美しさです。 ![]() 小雨の降る中、庭師の手入れの手は止まりません。 ![]() 複雑に入り組む汀線をもつ池に周りの風景が映り込みます。 ![]() 大きな雫が光る紅梅の蕾は開花間近です。 ![]() 桂離宮の中枢をなす書院群は、東から古書院、中書院、楽器の間、新御殿と雁行形に連なって立ち並んでいます。 ![]() 笑意軒は田舎家風の茶室で、茅葺寄棟造りの屋根に杮葺きの廂を付けた間口の長い建物です。内部は襖で区切られますが天井は一つのつながりをもっているので、室内は広く感じます。 ![]() 園林堂は本瓦葺宝形造り屋根の持仏堂です。今は安置されているものはなく建物だけが残っています。 ![]() ノキシノブからこの離宮の歴史を偲び、約1時間の参観を終えました。 桂離宮の近くに、こだわりの蕎麦と料理で知られている「隆兵そば」があります。蕎麦に興味を持ち「日本の料理」を提供しようと10年位前に開店されました。店主の生家は桂川の橋のたもとに古くからある「まんじゅう屋・中村軒」です。中村軒から予約の電話を入れて頂きました。 ![]() 先付 竹籠五種盛り(塩味でお蕎麦を頂きます) ![]() ![]() 盛りそば(焙煎荒挽き10割そば) そばつゆ ![]() ![]() 鰻の飯蒸し 蕎麦のキャラメルとパンナコッタ、オレンジ 私たち3人は素敵に美味しい時間を過ごして、お二人とは京都駅でお別れしました。 次は、修学院離宮をご一緒できるのかな?
02/03 13:48 | 日々 |