美術作家 三橋登美栄
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ギャラリー揺 シリーズ企画「間」2
寺澤映美展―設えと場―(2011.4.5~17)を終えて ![]() 玄関サインと庭展示 展示作品 1 In Bamboo Grove (photo) 2 Pyramid in Pyramid(glass) 3 Hexahedron (photo) 4 In Shinto shrine Heap up (photo) 5 Shining Block 6 Pyramid Square in glass 7 Twin Hexagon (toko) 8 Twin Hexagon (wa) 9 Heap up Block ![]() 室内展示 ![]() 作品「In Shinto shrine Heap up (photo)」のガラスに庭の作品や樹々が映り込み、信楽の神社と揺の庭が重なると4次元のようです。 ![]() 作品「Shining Block」の向こうに作品「Heap up Block」 ![]() 作品「Twin Hexagon (toko)」と作品「Twin Hexagon (wa)」 ポールをエルボー(elbow 曲がり管)で繋いだ立体は、正六面体の側面を辿っていく形で、それを2個組み合わせています。上から見ると2つの六角形が見えます。 ![]() ![]() 作品「Heap up Block」 一本の単純な幾何形体(角柱)を井桁の形に積み重ねた立体で、ステンレスの表面はヘアーラインと鏡面仕上げです。鏡面には、庭のモミジの赤や木々の緑が映り込みます。 外からの力に負けないだけの存在感を表すために、反発と調和の両方を兼ね備え、安定した強い形をイメージされたそうです。時間をテーマに4次元の世界に興味を持ちながら、今まで途切れることなく制作を続けて来られました。 寺澤さんから「実際の物と、認識している形は違う」と伺い、私の疑問を尋ねましたが、私には次元の話は難しくて分かりません。もう少し理解したいとネットで「次元」を検索しましたが、分からないままの不思議な未知の世界です。 最後に京都新聞2011年4月9日朝刊(美術欄)の記事を紹介します。 寺澤映美展 ステンレスの角柱とパイプを用いた彫刻作品を、室内と屋外に展示。 角柱を井桁に組んだ作品は、宗教的なシンボルを連想させる。 (美術ライター 小吹隆文) ![]() 展覧会中に、庭の奥の堅い蕾が大きく咲きました。 庭の石舞台で椿の花の曲線を脇役に、名主役の直線作品を2週間ずっと登場して頂き、ありがとうございました。 これからもずっと制作される寺澤映美さんを応援しています。 スポンサーサイト
04/21 20:34 | 展覧会 山科 小関越え 坂本 2011年4月11日(月)
「自然と語る会」 第322回に参加しました。(参加者16名) …………………………………………………………………………… 京阪膳所駅8:42発→京阪山科9:02→毘沙門堂9:30→小関越え(こぜきごえ)→長等公園→長等神社→坂本13:30→薬樹院→芙蓉園14:15→京阪坂本15:00→帰路 …………………………………………………………………………… 京阪膳所駅で一日切符(500)を購入、浜大津で乗り換えて京阪山科駅に9時集合。 ![]() 毘沙門堂に向かう途中の山科疏水では桜が満開、菜の花も満開です。 ![]() 毘沙門堂の枝垂桜 樹齢 百数十余年、高さ 約十メートル、枝張 約三十メートル ![]() ![]() 古い土塀の瓦屋根の上の苔 ![]() 桜の下に近くの小学生がやって来ました。私の子供の頃も写生大会があり、喜んで三井寺などに出かけるのですが、思うように描けないので遊んでしまい、帰る時はせつない気持ちになっていたように記憶しています。 ![]() 桃の花は桜の花より少し遅れて咲きます。 ![]() 奥藤尾に向かう疏水沿い。この辺りまで来ると花見客も少なくなり、新芽の若い緑をバックに桜が大きく枝を広げて伸びやかに咲き、とても美しい風景です。 ![]() 桜の花 ![]() アケビ 5枚の葉なので「ゴヨウアケビ」と思ったのですが違いました。 『「アケビ」には単なる「アケビ」、「ミツバアケビ」、「ゴヨウアケビ」の3種類がありますが、「ゴヨウアケビ」は「アケビ」と「ミツバアケビ」の交雑種で花の色は濃い紫です。自然界でお目にかかることはまれで私も今までに2度しか見たことがありません』と、この会の大西久夫さんから伺いました。 ![]() クロモジ 太陽光線が丸く写りました。 ![]() ミヤマカタバミ ![]() 食べられるキノコだそうです。樹に生えていませんが一見キクラゲ風です。 ![]() 広場(長等公園近く)で、満開の陽光桜を前に花見弁当?の昼食です。 ![]() 大津疏水の両側の桜並木は見事です。疏水の水の流れを早く感じました。 ![]() 三尾神社の「見返り兎」 今年は兎年なので、年末年始は参拝客で賑わったそうです。 ![]() 坂本 薬樹院(里坊)の枝垂桜。 樹齢約200年「太閤ザクラ」と呼ばれています。 ![]() ヤブツバキの大木。 少し暗い場所が似合い、葉の濃い緑に花の赤色が冴えて見えます。 ![]() 芙蓉園の白毫の滝 一日中花見をした後のティータイムは、お抹茶と芋蕷饅頭です。 ![]() 滝近くの湿地に、ハナネコノメの群生。 早春に咲くネコノメソウの仲間は、花だか花でないのかよくわからないような地味なものが多いのですが、このハナネコノメは小さくて可愛い花を咲かせます。花弁のように見えるのは、直立した萼裂片で、赤い葯との色の対比が美しいです。 湿気の多い岩肌や谷川の縁などに群生します。 ![]() シキミ ![]() 洞穴 ここ芙蓉園は、里坊の1つで東塔東谷に属する白毫院でした。この穴窟は寛永期(1643)に作られ奥には石で作られた穴室が設けられ三方の出入口があり、その上は富士山を形どった築山になっています。寛永年中に院主が貧しい人々の飢饉を救うために多くの人を雇って築かせたものです。 今日の締め括りに、洞穴に入って真っ暗闇を体験しました。 今日も楽しい一日をありがとうございました。
04/19 20:41 | 山歩き 谷内 薫 展 (2011.3.22~4.3)を終えて
![]() 室内展示 作品 1「織ル小物」 2「パズル」 3「絲」(セット) 4「繝」 5「糸」 6「在る」(セット) 7a~7c「在る風景」(セット) ![]() 庭展示 作品 8a~8f「在る風景」(セット) 9「在る風景」(セット) 10「織ル小物」(中、大) 石畳上の苔に作品を展示。 ![]() 一重の白椿 宋丹が咲きました。 ![]() 作品「絲」(セット) 少しずらせた2点をセットに動きを感じるように展示。 ![]() 作品「絲」(セット)の部分をクローズアップすると、束ねた糸綛(いとかせ)のようです。その上に、土のひび割れが加わることで陶の表情が複雑に重なって見えます。 ![]() 作品「繝」 不安げな有機的フォルムでありながら、質感と色彩から落ち着いた印象を受けます。 ![]() 作品「糸」 ![]() 作品「在る」 作品「在る風景」(セット) 素材が土であることを忘れて、植物の花か葉か、海のマンタか、見る者の想像が様々に膨らみます。作品の緩やかな広がりから、新しいイメージの進展を予感させる作品です。 ![]() 屋外と室内が同じくらいの暗さに代わる頃には、畳の上に置かれた作品のシルエットは茶室で語り合うお茶人とお客に見えます。人と人との繋がりを大切に思う気持ちから、一期一会の縁を不思議に思える夕暮れ時でした。 ![]() 作品「在る風景」(セット) 今回の新しい試みとして、今まで片面のみの切り込みが両面に入っています。 ![]() 展覧会が始まった頃は赤い小さな新芽だった「出汐モミジ」が若葉に開きかけたのを見つけて感動される谷内さんにモミジの話をしました。ついつい調子に乗って、他の植物の事まで話したのは、様々なことに興味深くて、尋ね方がとても上手だからでした。 京都精華大学では、陶に興味を持ちながらテキスタイルデザインを学び、卒業後は躊躇することなく、奈良や京都で精力的に陶芸を学び、現在は個展やグループ展で作品発表を続けておられます。 緊張感を乗り越える強さを持ち合わせ、制作を続けられる条件に恵まれて、これからも大きく飛躍されることと思います。将来を期待しています。 最後の締め括りは、 京阪神エルマガジン社のウェブ「Lmaga.jp」のアート記事を紹介します。 『2008年の初個展以来、精力的に活動を行っている谷内薫。 彼女の作品は、表面を覆う無数のひだと、生き物のようなフォルムが持ち味だ。 以前の作品は貝類や軟体動物を思わせる生々しさを連想させる造形だったが、 最近は植物の葉のような平面的広がりが感じられるフォルムが目立つようになってきた。 オブジェとしても楽しめるが、器として花や果物を引き立てる姿もまた味わい深い。』 (美術ライター 小吹隆文)
04/15 22:32 | 展覧会 ル・ゴーシュ・セキ No2 2011年3月28日
約1ヶ月前のランチが気に入り、来店2回目のリピーターで夫の誕生祝にディナーを予約しました。 ![]() 1903年のロイヤル・ウースター(イギリス)のお皿が迎えてくれます。 ![]() カウンター席は、シェフに料理を尋ねながら楽しい会話が弾みます。 ![]() 鳥羽産の生牡蠣にトマトとパプリカ味のパウダー ![]() 熱々のムール貝とポワロー(洋葱) ライ麦入りセーグル(自家製パン) ![]() ブリオッシュ(パン)の上にテリーヌ・マルブレ(フォアグラ、ドライイチジク) 季節の野菜(黒大根、緑芯大根、ビーツ他) フランス・ボルドー地方の貴腐(きふ)ワインの甘みがフォアグラに良く合います。 ![]() 桜鯛とラングスティーヌのヴァプール(蒸し料理) 新キャベツで包み蒸し上げた料理 蛤のジュとショウガ風味の春野菜ガルグイユ (下茹でした数種の野菜を仕上げに取り合わせたフランス・オーベルニュ地方の郷土料理) 海老用のアイオリソース(サフランとニンニク風味のマヨネーズ) ![]() お口休めにジャスミン味グラニテ(みぞれ) お店のロゴに使われているニワトリ(雄鶏)はフランスの国鳥で、因みにシェフは酉年、夫も酉年ですが、もちろん同じ年齢ではありません。 ![]() フォアグラのキャラメリゼと新タマネギのロティール。 (こんがり香ばしい中にタマネギの甘さが絶妙) カネット(仔鴨)のフュメ・ア・ラ・ミニッツ(瞬間燻製) ふきのとうのベニエ(ビール衣のフリット) ソース・ペリグー(ペリゴール風ソース) ※トリュフを使ったソースです。 「ソースが決め手のフランス料理」をしっかり味わいます。 ![]() 桜の香りのブランマンジェ(白い食べ物) 特別、チョコレートで文字を描いて頂きました。 フランス語で「お誕生日おめでとう Minoru !」でしょうか! ![]() フィナンシェ トリュフ・ショコラ・グラマニエ風味 コーヒー ![]() 両サイドはスタッフ、中央がオーナーの関大介シェフです。 店内に架かっている日本画はシェフのお父さんの作品です。子供の頃から絵を描く事が好きで美術大学で版画やデザインを学び卒業後はデザイナーの道に進まれます。でも、30歳で一念発起、料理の道に進むことを決断。京都や箱根でフランス料理の厳しい修行を積み重ねて、現在、ル・ゴーシュ・セキのオーナーです。元デザイナーのセンスが料理の盛り付けなどに生かされている今、華麗なる転進に拍手を送ります。途中で「子供を寝かしに帰ります」と言われる女性スタッフ・藤崎さんの笑顔から、若々しいママの優しさを見つけました。 これからの「ル・ゴーシュ・セキ」のますますのご発展を願っています。
04/04 21:37 | 日々 |