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カンボジア 2011年3月9日~13日
カンボジア 2011年3月9日~13日 
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[9日] 関西国際空港→ホーチミン→シェムリアップ→ソッカーアンコールホテル [10日] ロレイ→プリア・コー→バコン→オールドマーケット→タイスキ(昼食)→プラサット・クラヴァン→東メボン→バンテアイ・スレイ→プレループ遺跡の夕陽→中華料理(夕食)→キョンジュ夜市 [11日] アンコールワットの朝日→ベンメリア遺跡→洋食ランチ→マッサージ→アンコールワット→ディナーショー(夕食)[12日]アンコールトム→タ・プロム→飲茶(昼食)→トンレサップ湖→軽食(夕食)→空港→帰路 [13日] 帰国
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[9日] 
5:00起床、夜明け前の東の空に一番星が輝き4°Cと寒いです。 JR膳所駅5:48→大津駅(はるか3号自由席)6:11→関西空港駅7:42。この旅は阪急交通社のツアー「感動のアンコールワット世界遺産紀行5日間」に夫と参加しました。 円をUSドルに両替(1ドル=84.57円)。ベトナム航空の搭乗口近くにレストランは見当たらず、売店でサンドイッチと飲み物を買って遅い朝食を取ります。VIETNAM AIRLINES 941 OSAKA KANSAI 10:30発に搭乗すると、機内食の準備中なのかタケノコ風の香りがします。6時間弱のフライトで予定通りHO CHI MINH CITYに現地時間14:20(時差マイナス2時間 34°C)に到着して順調でしたが、乗り継ぎのVIETNAM AIRLINES 829 16:30発が遅れて17:40発に変更。約1時間のフライトでSIEM REAP(シェムリアップ)空港に到着した時はすでに日が暮れていました。

正式国名はカンボジア王国で、人口は約1340万人、首都はプノンペン、国花はハス、公用語はクメール語、気候は熱帯モンスーン気候です。通貨単位はリエル(R)、100リエル=約2.1円 1USドル=4300リエルです。買い物はほとんどUSドルで、時には日本円もOKです。お釣りはカンボジア通貨のリエルで帰ってきます。電圧は250Vで変圧器が必要、コンセントの形も違います。

 ベトナム航空
空港で現地ガイドさんに迎えられ、ツアー参加者19名が無事揃ってから市内のレストランでクメール料理の夕食です。

 クメール料理
Angkor Beer とマンゴージュースを注文後、コース料理が始まります。?ナスとミンチ ?鮭のココナツ味(アモン) ?知らない野菜の茎炒め ?牛肉とタマネギの炒め物(写真) ?クイティウ麺 ?カボチャにココナツ味のムース(デザート) ?ジャスミンティーでした。 カンボジア料理の印象は辛過ぎず、甘みと酸味が効いて意外とあっさり味です。
※ ?のデザートですが、ご当地の「有名なかぼちゃプリン」だったかもしれません。因みに「かぼちゃ」は「カンボジア」が転じて「かぼちゃ」と呼ばれるようになったってご存知でしたか?1541年、大分に漂着したポルトガル船が大名の大友泉麟に”カンボジアの産物”として贈ったのが最初といわれています。

 ホテルの部屋
夕食後、市内のSOKHA ANGKOR HOTEL に行き、今晩からこの部屋に3連泊です。

[10日]

 ホテルの朝食
早起きして6:30からホテルのレストランで朝食。
バイキングの品数がとても多くて一日目は、あれやこれやと食べ過ぎました。

 蓮の花
レストラン入口には水に浮かべた花飾り。

 蓮の花2
その一つをよく見ると、花弁が造花のようですが、

 蓮の花3
折り紙のように折りたたまれた花弁を広げると、本物の蓮の花に戻ります。

観光に出かける前に、全遺跡で通用する顔写真付きの共通券(3日券)を手に入れます。因みにカンボジアへの観光客数は1位韓国、2位中国、3位ベトナムで日本は4位です。

9~13世紀に栄えたアンコール王朝。
信仰が厚いクメールの王たちは巨大寺院を次々と創建し、約700年にわたって栄華を極めました。しかし建築物は突然放棄され、クメールの民は消えました。民衆の反乱や、外敵の侵略など諸説は多いのですが、ここまで高い文化を持った民族がどこへ行ってしまったのか、現在も謎のままです。

 ロレイ1 ロレイ1
893年にヤショーヴァルマン1世が先祖を祀るために建立したヒンドゥ教寺院で、崩落が進んでいるため、現在一部の修復が行われています。

 ロレイ2 ロレイ2

 稲
今は乾季ですが水田に稲が少し実っています。(ベトナムは3期作)

 ロレイ子守り
5人兄弟でしょうか、上の子が子守りをします。母親は何処に?

 プリアコーの子供
プリア・コーの子供達
「ネエーサン、カワイイ♪ ニーサン、イケメン♪」と日本語で語りかける子供達5人の歓迎を受けます。小学校は義務教育ではなく二部制で午前中は学校に通い、午後は観光客相手に売り子をします。(逆に午前に仕事して午後から学校に通う子供もいます)

 プリアコー大きな木
プリア・コーの大木
地雷でケガをした人達が大きな樹の影で日本の曲を演奏をしています。

 タイスキ
タイスキ(昼食)
お鍋を沢山頂いた後に、具材を全部引き上げてからご飯を入れて煮込み、溶き卵とネギ類の薬味を乗せたお粥を食べます。日本と同じ料理方で胃腸に優しいです。

バコン1
バコン1 
インドラヴァルマン1世が881年に、都城ロリュオスの中心寺院として創建。カンボジアで最初の砂岩のピラミッド型寺院です。

バコン2
バコン2

バコン3
バコン3

バコン レリーフ
バコンのレリーフ

夕日を待つ人々
サンセットを待つ観光客。
長い階段状の上にある赤茶けたピラミッド型の巨大寺院プレループ遺跡

家路の牛
牛追いの人達が日暮れ前に家路に向かう風景が遠くに見えます。

ゴーカート
キョンジュ夜市
カンボジア人が涼を取るために集い、ゴーカートに乗って遊ぶ子供達

[11日] 

サンライズ1
サンライズ1
5:15にホテルを出発してアンコールワットに出かけます。

サンライズ2
サンライズ2
靄がかかり、「何時が日の出だった?」と分かりにくい朝の始まりでした。

ベン・メリアは「東のアンコール」と呼ばれる森の中の巨大な遺跡。現在は大半が木々に埋もれ崩壊も進んでいて、発見地当時の気分が味わえる遺跡です。10年位前までは地雷もあり危険な場所もあったそうです。

ベンメリア1
ベンメリア1
崩壊の激しいベン・メリアでは、祠堂だけでなく彫刻などもほとんど壊れていますが、参道に残るナーガ(蛇神)は、なぜか破損がほとんどなく、鋭い歯などの細かな形まで確認できるほどで、この七つの頭を持つナーガが今もベン・メリアを守っているようです。

ベンメリア2
ベンメリア2 これは何でしょうか?

ベンメリア3
ベンメリア3

ベンメリア4
ベンメリア4

ベンメリア5
ベンメリア5

蟻塚
ベンメリアの蟻塚  蟻塚を見るのはインド以来2回目です。

洋食ランチを済ませ、小休憩にホテルに戻った後、「東北地方で大きな地震が起きて大津波で家が流されている」と現地テレビNHK放映の様子を聞き、日本での大震災を知ります。

「1860年にフランスの植物学者アンリ・ムオがアンコール・ワットを発見」と言いますが、現地ガイドさんは「本当は地元の人が発見した」と言います。12世紀前半、アンコール王朝の国王スールヤヴァルマン2世が約30年を費やして建造したアンコールワットはクメール建築の最高傑作として知られています。 

アンコールワット1
アンコールワット1
池に映る逆さアンコールワット

 アンコールワット2
アンコールワット2
ガイドさんの説明を聞くツアーグループ仲間です。 

「ヴィシュヌ神」は太陽の光り輝く状態を神格化した神。
「シヴァ神」は破壊を司るが共謀な性格と同時に温和な一面も持つ。額の中央には第三の目がある。
「ガルーダ」はヴィシュヌ神の乗り物でナーガの天敵。
「ナーガ」は蛇神

 アンコールワット3
アンコールワット3 精緻で妖艶な姿のデヴァター(女神)像のレリーフ

 アンコールワット4
アンコールワット4 
今は仏像を安置した祭壇の前で僧侶が参拝する仏教寺院です。

 ディナーショー1
ディナーショーの食事

 ディナーショー2
古典舞踊 天女の舞い「アプサラダンス」

[12日]

 ホテル中庭
3連泊したホテル中庭

 ブルメリア
中庭に咲くブルメリア 
(キョウチクトウ科プルメリア属)街路や公園や寺院などに植えられることからTemple treeともいわれ、当地の名前はPkar Chan Pei です。良い香りがします。

 アンコールトム1
アンコールトム1 象に乗って観光もできます。
 
アンコール王朝最後の栄華を極めた都市“アンコール・トム”を大アンコールと呼び、一辺3km、周囲12km、幅130mの外濠に囲まれた大いなる都市には、5つの巨大な城門がありました。12世紀末、仏教を信仰したジャヤバルマン7世が創建。信仰の厚いクメール人の宗教世界を反映させた城でした。

 アンコールトム3
アンコールトム2

 アンコールトム4
アンコールトム3

アンコールトム5
アンコールトム4

アンコールトム6
アンコールトム5

アンコールトム7
アンコールトム6
観世音菩薩の四面像

アンコールトム8
アンコールトム7

アンコールトム9
アンコールトム8

アンコールトム10
アンコールトム9

アンコールトム11
アンコールトム10 

アンコールトム13
アンコールトム11

タ・プロームはジャヤヴァルマン7世が母の菩提を弔うために1186年に創建した仏教寺院。

タ・プロム1
タ・プロム1

タ・プロム2
タ・プロム2
樹の根を取り払わず、発見時の姿をとどめています。あちこちに瓦礫が散乱して壁は苔蒸し、寺院全体に悠久の歴史を感じさせます。

tタ・プロム3
タ・プロム3

タ・プロム4
タ・プロム4

タ・プロム5
タ・プロム5

タ・プロム6
タ・プロム6

タ・プロム7
タ・プロム7

飲茶
飲茶セット(昼食)

トンレサップ湖は雨季と乾季で面積が約4倍にも変化する湖です。クメール人たちには、まるで生き物のようにみえ、自然に収縮する湖を巨大なナーガ(蛇神)のイメージを抱いたそうです。
トンレサップ湖1

トンレサップ湖1
10歳位の少年が力一杯櫓を漕ぎ、湖のクルーズが始まります。

トンレサップ湖2
トンレサップ湖2
新建築の建物です。湖に浮いているのではなく湖底に固定するのですね。

トンレサップ湖3
トンレサップ湖3
漁業を営み、船の上に家を建てて暮らす人々の生活が間近に見られます。

トンレサップ湖4
トンレサップ湖4
湖上のベトナム人の小学校です。

オールドマーケットは、シェムリアップの南側にある市場で、朝8時に開き地元の買い物客や外国人ツーリストなどで大いに賑わっています。

オールドマーケット
オールドマーケット

肉屋
市場の肉屋
干し魚、ナンプラー(魚醤油)果物、肉等の香りが漂い、ハエも飛び交って、活気にあふれています。

クイティウ麺
クイティウ麺
最後のカンボジア料理 

その後、空港に向かいVIETNAM AIRLINES 3822 21:35発は1時間半位大幅に遅れ、別の便に乗って、HO CHI MINEでは大急ぎで乗り継ぎ、通称「ロウソクの木」の実をお土産に帰国の途につきます。

ロウソクの木の実
[13日] 
ほぼ予定通り7:00に関西国際空港に到着。元気に帰国したつもりでしたが現地の水に当たったのか、お腹が痛くなりゴロゴロと落ち着きません。翌日は近くの内科医院に行って腸の殺菌薬をもらってカンボジア下痢は3日で完治しました。
   
※ 帰国後2週間も過ぎてからアンコール遺跡の写真を整理しながらブログをアップデートしましたので、遺跡名は自信がなく、間違っている箇所が多々あると思います。

《訂正》
NHK総合テレビ(2012年2月9日 20:00~20:45)
「地球イチバン 浮く!? ビックリ巨大水上集落 家も店も畑もプカプカ 湖が8倍も伸縮! 家はまるごと水上ひっこし」を視聴しました。

トンレサップ湖の建物は湖底に固定しているのではなくて、湖面に浮かんでいて水量に合わせて年に何度も引っ越し、湖底から生えている木にロープで繋ぎ留めていました。
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03/31 22:50 | 旅行
月ケ瀬梅林・瀧樹神社 2011年3月7日
月ヶ瀬梅林・瀧樹神社  2011年3月7日(月)

「自然と語る会」 第320回「月ヶ瀬梅林・瀧樹神社」に参加しました。(参加者18名)
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JR琵琶湖線膳所駅7:44→石山駅7:47、チャーターバス石山駅北口8:00→瀬田東IC→草津田上JC→(新名神)→甲南IC→道の駅「あやま」→壬生野IC→(名阪国道R25)→五月橋IC→月ヶ瀬梅林9:40→(昼食)→五月橋IC→(名阪国道R25)→上柘植IC→(伊賀街道R4)→土山→瀧樹神社(ユキワリイチゲ)→石山駅北口解散→帰路
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 梅林2
月ヶ瀬梅林の奥には渓谷美が広がります。
20数年前に訪れた時とは随分違って観光地化し、道の両側には土産物店が並んでいます。梅干し、野菜、漬物、植物、草餅、と買い物をして「花より団子」を実感します。

 梅花1
空を見上げると、雨上がりの梅の花弁には滴が光っています。

 梅林1
一万本ともいわれる月ヶ瀬梅林

 満月ロウバイ
「満月蠟梅」
花弁が丸みを帯びて可愛いので、満月ロウバイの接木苗木を買いました。
今年の冬には1,2輪咲くと聞き楽しみにしています。

気になる疑問ですが、満月ロウバイと素心ロウバイの違いを少し。
≪ロウバイ(蠟梅)の園芸品種の代表に「満月ロウバイ」と「素心ロウバイ」がありますが、この区別はなかなか難しくなっています。その理由として蠟梅は実生生産しているものが多いため花に変化が出てきてしまいます。満月と素心の中間的なものは、販売者の感覚で「「満月ロウバイ」や「素心ロウバイ」の名前で販売されているためです。植物園でも、??というものが多いように思います。最近は、「満月ロウバイ」「素心ロウバイ」からの選別品種が出てきています。≫ 以上、ネット検索から得た知識ですがどうでしょうか。

 ユキワリイチゲ1
「ユキワリイチゲ」1
ユキワリイチゲの説明を少し。
キンポウゲ科ユキワリイチゲ属で、「雪割り」は、雪解けと同時に姿を現して花を咲かせることを意味するそうですが、必ずしも実情とは一致しません。森や林内及び渓谷沿いなどに咲く多年草で、花茎は約3~3.5cmあり菊の花に似た花を茎先に一輪咲かせます。花弁状の萼片は12~22枚くらいあり、花色は変化があって一様ではないようです。葉裏は濃い紫色を帯びているのも特徴です。類種にキクザキイチゲ、アズマイチゲ、ヒメイチゲなどがあり、代表的なスプリング・エフェメラルです。

 ユキワリイチゲ2
「ユキワリイチゲ」2
この日は日照が少なく花の全開は見られませんが、薄紫の半開の花はとても可憐です。

 ユキワリイチゲ3
「ユキワリイチゲ」3

 ユキワリイチゲ4
「ユキワリイチゲ」4

 ユキワリイチゲ群生
ユキワリイチゲの見事な群生

 瀧樹神社
瀧樹神社一帯は絶滅危惧増大種であるユキワリイチゲの保護区に指定されています。
ここに案内してくださった語る会の皆さん、ありがとうございました。

03/17 22:37 | 山歩き
和田ひとえ展
ギャラリー揺 シリーズ企画「間」1 
和田ひとえ展「音もなく、」(2011.2.15~27)を終えて

2009年に京都日本画新展(美術館「えき」KYOTO)優秀賞を受賞された和田ひとえさんに
「受賞記念個展は如何ですか?」とお声かけして今回の展覧会を開くことができました。

 雪の庭
搬入日の2月14日は午後から雪が降り始め、夕暮れには春の雪が積もりました。
展示作業が始まって室内には雪の作品が架かり、屋外の庭には自然の造形作品・雪景色が現れて、双方の雪を見比べて楽しみました。

展示作品7点
1 何もない
2 雪・音もなく、
3 雪の華
4 風が吹いて、消えてゆく。
5 漂う春の風
6 漂う春の風
7 甘雨

 展示風景
展示風景 午後からは、冬の自然光が低く差し込みます。

 「何もない」
作品「何もない」
雪の中に隠れていた物が雪解けで徐々に現れるように、表面の後にあるものがゆっくり見えてきます。

 「何もない」アップ
作品のアップ
「高知麻紙に表面から筆で絵具を置く気持ちでゆっくり浸み込ませて密度を出し、裏面から筆で墨を置いて、画面のマチエールに納得してからドーサを引く」と作者から伺いました。岩絵具、水干絵具、胡粉、墨などで描かれます。

 漂う春の風
作品「漂う春の風」
パンリアル展に出品の頃はこのカドミュームイエローの上に牛や象が描かれていました。現在はその具体的な形は無くマチエールだけの精神的な抽象絵画です。鑑賞者は戸惑いながらもゆっくり時間をかけて絵と対峙していると、少しずつ何かが表れてきます。受け入れ側の状態によって感じるものが様々に変化する面白さを味わいます。

 「風が吹いて、消えてゆく。」
作品「風が吹いて、消えてゆく。」
過去を乗り越え、自然の運命に任せて無心の境地で制作に集中される様子を想像します。
寡黙に口を閉ざすのでなく、かといって饒舌ではない作品は、耳を澄ませながら無い音を聞きたくなる作品です。

 「雪の華」
作品「雪の華」
作品を前に、文章を読むように画肌を読み解く過程から作品との対話をします。
作家と鑑賞者との間が狭まり理解できたように感じても、ある距離以上には近づけない見えない結界は、作品の内容が持つ力のようです。

最後に京都新聞2011年2月26日朝刊(美術欄)掲載記事を紹介します。
和田ひとえ展 ―光の移ろいや環境に意識―
ギャラリーと呼ばれる場所の中にワイヤでつるしてあって、額もついていたりするのだから、それを絵画作品と呼ぶことに躊躇を覚えることはない。しかし和田ひとえの作品を絵画作品といった枠組みでとらえてしまうのは、もったいないことだと思う。
和田の作品は、岩絵の具を用いて描かれた日本画である。茫漠とした画面には具体的なモチーフは見られない。すなわち和田の作品は抽象的な日本画である。しかし和田の作品が持つ可能性は、こうした記述にとどまらない。というのは、和田が作りだしたのは、色彩の微細なグラデーションであり、筆あとが作りだした岩絵の具の細やかな動きであるからだ。従って和田の作品を眺める時に必要なのは、普段は気に留めなかったような微細な存在に気づくまなざしであり、逆に言えば和田の作品はそうしたまなざしを作り出すものとして機能する。
ふつうの絵画作品は、世界の中で自律したものとして存在している。他方、和田の作品は世界とつながっている。微細な存在に気づくまなざしを作り出す結果、光の移ろいや展示場所の環境に鑑賞者の意識は向くようになる。こうした作品と展覧会名の「音もなく、」はぴったりと照応する。視覚の場である美術館やギャラリーにおいて、音がないということは意識されることはない。しかし和田の作品は環境へと意識を向けさせるがゆえに、それが音もなく存在しているという事実を気づかせてくれるのだ。(安河内宏紀 京都市美術館学芸員)

03/15 21:52 | 展覧会
ル・ゴーシュ・セキ 2011年2月23日
ル・ゴーシュ・セキ 2011年2月23日

星座が同じ女友達3人が「誕生祝の食事会を毎年しよう!」と約束してから今年で数年目になります。「え~っと、去年は何処へ行った? 今年で何回目?」とはっきり記憶していなくてもOKの楽しいお付き合いで、多分5,6回目のようです。本当は11月ですが、私の勝手な都合で3カ月も遅れて2月の食事会になりました。

 店内
グルメな知人の情報で、栗東にある美味しいフランス料理店「ル・ゴーシュ・セキ」にやってきました。店内は白を基調に気取らず、個性的な絵画をポイントに和風フレンチの雰囲気です。奥の方で横向きの白い背中が写っている方がシェフの関大介さんです。

 スープ
スープ (カリフラワー ムール貝)
カリフラワーの香りと甘さがしっかり詰まった濃いお味です。

 サラダ
とても美味しい自家製パン(ライ麦入りセーグル)
サラダ(ワカサギ エスカベッシュ レタス トマト ナノハナ)
新鮮な季節の野菜は甘くて、スライスの方向や厚みの工夫も面白く、目にも美味しいです。

 魚料理
魚料理(ハマグリの上にカニ タイ ハクサイのパイ包み焼き)
少し泡立ったソースの説明は難しいくらい美味しいです。

次の料理はあまりに美味しそうで、写真撮影を忘れて熱々を頂いたのは、
フランス・ロワール地方のカネット(仔鴨)の瞬間燻製です。

 デザート
デザート(深い黄色のバニラアイス イチゴ フランボワーズのソース)
フランボワーズはキイチゴです。

 コーヒー
自家製トリュフ・ショコラ・グラマニエ風味
口の中でチョコが広がると「来年のバレンタインギフトはこれ!」と思います。

コーヒー 
コーヒーは3人ともお代わりのサービスを受けて、ゆっくりおしゃべりに花を咲かせて、すっかり寛いで満足のランチタイムは約3時間でした。 ご馳走さまでした。

素敵な女性スタッフのお迎え、料理の説明、お見送りを受け、最後まで気持ち良く過ごさせて頂きありがとうございました。 
次回は違う季節にディナーコースをゆっくり味わいたいです。

03/06 16:32 | 日々
三上山 2011年2月22日(火)
三上山  2011年2月22日(火)

「自然と語る会」 第319回「三上山」に参加しました。(参加者12名)
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JR琵琶湖線膳所駅8:30発→野洲駅8:53着→御上神社→三上山裏登山道→山頂(昼食)→表登山道→妙見堂跡→野洲駅→帰路
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 三上山1
野洲駅から三上山に向かって田園の中を歩きます。
弓矢の名手である俵藤太(タワラノトウタ)こと藤原秀郷のムカデ退治伝説で知られる三上山は、「ムカデ山」またその山容から「近江富士」と呼ばれています。

 ノボロギク
ノボロギクの黄色が鮮やかです。

 御上神社
御上神社 桜門
御上神社は、御祭神・天之御影神が孝霊天皇六年、三上山に降臨されその後、御上祝により神体として祀ったことが始まりと伝えられています。本殿は国宝、拝殿・楼門・摂社若宮本殿・木造狛犬が国指定の重要文化財です。
御上神社を後に、国道8号線を渡って三上山を目指します。

 ヒトツバ1
今日は、比較的緩やかといわれる裏登山道から登り始めると、あちこちにヒトツバ(シダ)の群生が広がります。

 山頂
昼前に日本の国旗が揺らぐ三上山の山頂(432m)に到着。
この山は御上神社の神体山であることから奥宮があります。

 ヒトツバ2
頂上付近の斜面岩場、ヒトツバ群生の横でお弁当を広げて昼食。

 山頂風景
山頂からの展望は霞がかかり見通しは良くありません。
ほっこり休憩後、岩石が多くて急坂の表登山道を下山します。

 割岩
岩が真二つに割れている「割岩」(ワレイワ)の間を通り抜けます。

 妙見堂跡2
妙見堂跡
 妙見堂跡1
妙見堂跡の崩れ落ちた建物。

 猪柵
登山口には「猪が出没しますので門を開けたら必ず閉めてください」のゲートがあります。
この猪避けの柵はこの山を一周しているのでしょうか?

 三上山2
登ってきた三上山を振り返り見ると、青空にくっきり美しい近江の富士山!

 田園
淡い緑が広がる田園風景を通り過ぎて、語る会の楽しい一日が終わります。

03/06 10:57 | 山歩き
慈照寺 立花 2011.2.14
慈照寺 立花 2011年2月14日 10:00~12:30

2006年12月より月に一度、銀閣慈照寺に通って6年目に入ります。
江戸時代に生まれた無雙真古流で剣山を使わずにわらの束に花を挿す華道の原点「立花」の様式で花を立てます。今日の花材は山茱萸、麦、アイリス、椿、雪柳。

 立花
本当は山茱萸を真にするのですが、私流に枝ぶりを見て椿を真に立てます。
真新しい研修道場でのお稽古は初めてです。

 中庭
白砂が眩しい中庭。

 板戸絵1
茶室外側の板戸 朱木蓮にオオム

 板戸絵2
茶室内側の板戸 菊

 茶室
新木の香りが立ち込める茶室

 床の間の花
床の間の花 山茱萸 麦

 香合
床の間の香合

 生菓子
ご指導頂いた佐野珠寶先生と一緒に茶礼
お菓子は京華堂のお菓子 私は左側の「此の花」(山芋練切製きんとん黄味餡)を頂きました。

03/01 22:05 | 日々
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